こんにちは
「みよし介護福祉タクシー」
略して《みよタク》の三好です
新潟市内を拠点に、
介助が必要な方などの送迎、介助、お付き添いをしております
「思い出深いアパート訪問①」の続編、
9月18日(土)送迎のお宅について、
《みよタク》誕生に係わる11年前の出来事の記事です
長いです
それでもよろしければご覧ください
会社員だったころの私
約24年勤めた前職のキャリアの半分は営業職でした
私の場合の営業とは、個人宅への戸別訪問形式が中心でした
ピンポーン
「〇〇ですが〇〇のご案内にきました!」
こんなあいさつでの営業です
営業専門部署に配属されて3年目、
今回送迎に伺ったこのお部屋こそ、
一番思い出深いお客さまのお住まいでした
そのお客さまを親しみを込めて「みっちゃん」とお呼びします
退職して1年半経とうとしていますが、
私は今でもこの会社での仕事が好きだったと自負しています
みっちゃんとの出会い
当時は真夏で、
玄関のドアは開きっぱなし、
そして簾がかかっていました
私は簾を覗き込むようにお部屋に向かってご挨拶をしました
すると、「なーに?入ってきてよ!」と
襖の閉まったお部屋から女性の声がしたんです
初対面なのに大丈夫かな・・・と思いつつ
言われたとおりにお邪魔しました
そして襖を開けると、明らかに寝たきりの様子の女性がいらっしゃいました
それが「みっちゃん」でした
当時のお歳は・・・30~70歳でしょうか
私は特に意識することも無く、
普段と同じように用件を伝え、
ぜひ利用の検討をいただくようお願いしました
そして後日
みっちゃんから「使ってみたい!」とお返事をいただきました
みっちゃんにお勧めしたもの
私の仕事は、一般的に言うと利用会員の勧誘です
取扱い商品は食品、雑貨、共済、暮らしのサービス全般です
コンサートやテーマパークのチケットも取れます
そして、紙面やWEBカタログのみの無店舗事業なので、
品揃えがとっても多いのが特徴です
食品も、美味しいものがたくさーんあるんです
私はいまだに個人的に使っていて、とても満足しています
そのたくさんの商品を自宅のコタツやベッドの上で見れるわけですから、
自由に外出ができないみっちゃんには気に入っていただいたようです
そして、私はたまに配送職員の代わりもやっていました
注文いただいた商品をトラックでお届けいたします
配達員としてみっちゃん家へ
たまたまみっちゃんの配達をすることになりました
みっちゃん家へ行くことは事前にわかっていたので、
不便かけていないだろうか気がかりでした
みっちゃんは自力で動けないので、
食品は配達員が冷蔵庫にしまってあげておりました
私も同じようにしまってあげました
「ご主人はどちらへ?」と尋ねると
「のんきに将棋よ!」と笑っておられました
気になってたことを尋ねました
「使ってみていかがですか?」
そうしたらみっちゃんはとても晴れやかな笑顔で
「なんかさー、毎日旅行に行ったような気分で、とっても楽しいわ!」
思いかけない一言でした
「あんたの勧めてもらった魚、うまかったわ!」
「重いもの運んでくれて本当に助かるわ!」
「声かけてくれなかったら、一生使わなかったわ!」
などなど、今までたくさんのお褒めの言葉をいただきました
どんなお言葉も嬉しかったですが、
障がいをお持ちのみっちゃんが言ってくれた「楽しい!」という言葉に、
今まで感じたことのない気持ちになったんです
みっちゃんの言葉での心の変化
みっちゃんとお会いするまでの私は、
障がい者や要介護の方とは無縁に生きてきました
業績だけを追うような仕事をしてきたつもりはありませんが、
毎日同じことをやっていると大切なことを忘れがちです
まさにそんな状態の時、
みっちゃんからいただいたひと言が、
満ち足りてなかった心にすーっと入ってきたんです
この仕事って素晴らしい!
大抵の方が嫌がる「営業」のやりがいが深まるのを感じました
それからの自分
この出来事から約7年間、さらに営業に努めました
専門職としては短い期間だと思いますが、
充実した職務だったと思えるのは、
今も昔も変わりません
そして、みっちゃんとの出会いで
少しずつ「介護」や「福祉」に興味を持ち始めることになりました
これが《みよタク》ができるきっかけとなった11年前の出来事です
私にとって人生を大きく左右する出会いのひとつでした
あとがき
今回みっちゃんにはお会いできませんでしたが、
どこかで元気に暮らしておられることと信じています
開業1年目、最後の記事はみっちゃんとの出会いのお話でした
2021年10月2日に開業1周年を迎えます
初心忘れずに、これからも皆様のお役に立てるよう頑張ります
今後ともよろしくお願いいたします
本当に最後までお読みいただきましてありがとうございました
では、また。
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